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「マチルダとバルバラ」 第1幕 『Матильда』 [散歩・散走]

今日はシネマの二本立て。先ずはシネ・リーブル梅田にて、ロシア映画「マチルダ 禁断の恋」を鑑賞致します。
ロシア・バレエ界に在って、帝室を揺るがすほどのスキャンダルを齎した、絶世の美貌を持つバレリーナ、マチルダ・フェリクソヴナ・クシェシンスカヤ
さて、そのスキャンダルとは・・・。

ネタバレを避けての映画レヴュウは難しい。どこまでが許されるんでしょう。まァ、細かいことは気にせずに、お許し願えるのなら続きをお読み頂きたい・・・としておきましょう。筋書きはあえて書きません。「禁断の恋」のタイトル通りでもあって、大筋の半分くらい・・・2/5? 3/9? あれ?・・・は史実に即したもの。
ロシア帝室バレエ団ことマリインスキー・バレエ団のプリマ・バレリーナ、マチルダ・フェリクソヴナ・クシェシンスカヤ帝政ロシアロマノフ朝第14代にして最後の皇帝となったニコライ2世ことニコライ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフの「禁断の恋」。

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アレクセイ・エフィモヴィチ・ウチーチェリ
(露:Алексей Ефимович Учитель 羅:Aleksei Efimovich Uchitel 1951年08月31日 - )監督作品。
タイトルロールを演じるのは、それに相応しい美しさ、ポーランド出身の女優、歌手、作家でもある、ミハリーナ・オルシャニスカ(Michalina Olszańska 1992年06月29日 - )。
原題は「Матильда」で、英題が「Matilda」。邦題だけ、ネタバレを誘う「禁断の恋」が添えられる。

映画の序奏部、アヴァンタイトルはモスクワ・クレムリンウスペンスキー大聖堂でのニコライ2世戴冠式の場。
その厳粛な場に相応しくない兵士たちの乱入。彼らに見咎められ階上へと逃げ上るのは、花嫁衣装にも見える白いドレスとベールを纏ったひとりの佳人。
今まさに王冠を戴こうとする新帝ニコライは、死んだはずのその女性が聖歌隊席に居るのを見つけてしまい、気が動転、意識を失い昏倒。
この白衣の麗人こそ、ロシア最大のタブーにしてロシア最大のスキャンダルを齎したバレリーナ、マチルダ
象徴的で印象的なラスト・シーンを冒頭に予告する心憎い演出は如何にも映画的。

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タイトルロールのマチルダ・フェリクソヴナ・クシェシンスカヤ(露:Мати́льда Фе́ликсовна Кшеси́нская 羅:Matil'da Feliksovna Kshesinskaja 1872年08月31日(ロシア暦08月19日) - 1971年06月07日)は、ポーランドにルーツを持ち、ロシア・サンクトペテルブルク近郊に生まれたバレエ・ダンサー。
この当時の帝室バレエ団は貴族の子女だけに入団が許されたとかで、マチルダもポーランド貴族の末裔でクラシンスキー女伯爵の別名を持つ。
ロシア帝室バレエ団に入団後、類い稀なる美貌と卓越したテクニックからロシア初のプリマ・バレリーナ・アッソルータとなり、のちのニコライ2世で当時皇太子であった、ニキことニコライ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフと愛人関係となった。
ロシア革命時にモスクワを脱し、共に亡命した愛人アンドレイ・ウラジーミロヴィチ大公とパリで結婚。
その地でバレエ学校を開き、後進を育成し、自伝『Souvenirs de la Kschessinska(クシェシンスカヤの想い出)』を出版、1971年に99歳で没する。
彼女がただのバレリーナであればタブーは侵さなかったはず。彼女の容貌が人並みであればスキャンダルに至らなかったはず。その出自があって、その麗姿ゆえに、その野心から、物語りは悲劇となる。
皇太子に請われてその寝室を訪ねては、私を選ばなければ誰もが不幸になる、私を知ったら他の女は選べないと言い放つし、のちにパリで添い遂げるアンドレイ大公に向かっては今まで交際した男の名前をこれ見よがしに挙げ連ねてみたりするかと思えば、チャーミングな微笑みを見せ、甘い口づけとともに、しなやかに身を委ねてみたり・・・。とんでもなくツンデレな小悪魔。こういう女性が一番扱いにくい・・・かも。キライじゃないけど、ね。
戴冠記念公演の主役を射止めるためにトゥシューズを血に染めながらの猛特訓、「グラン・フェッテ」に挑み、練習では16回転で倒れ、記念公演本番でも成し遂げられなかったが、誰も居なくなった劇場のステージでニキのためだけに舞って「32回転」を成功させる。ただのツンデレ野心家でもないのね。

ロシア本国では上映禁止だと騒がれ、賛否両論飛び交って、鑑賞前は「禁断の恋」というタイトルから、ドロドロしたメロドラマか、良い子は観ちゃダメ的なめくるめくラヴロマンス映画を想像していたのですが、確かにラヴシーン、ベッドシーンもあるものの、史実とは少々(かなり?)筋書きは違えど、昭和の少女漫画を思い起こさせるような展開もあって、最後まで楽しんで観ることは出来ました。

ソビエトによる理想郷造りが夢のうちに終わり、社会主義共和国連邦崩壊以降、帝政ロシアを懐かしむ人が多いのか、往時の帝室にあった貴人の一部はロシア正教会の聖人扱いで、神格化しているのだとか。
そのスキャンダルに触れてはいけない・・・のでしょうが、見てはいけないと言われると見たくなる。知ってはいけないゴシップこそ知りたくなるのが人情。正教会の司教や大統領まで巻き込んで、反ロシア語文化分野における反宗教的挑発、冒涜として映画館を放火するとの脅迫文が届く一方、ロシアでは210万人もの観客を動員したのだとか。
そのためか、登場するロシア人は概ねいい人に描かれて、美貌を武器に野望を募らせるバレリーナ、マチルダはポーランド貴族の出身。
そのライヴァルを仰せつかるのは、世界初のプリマ・バレリーナ・アッソルータにして、帝室バレエ団(マリインスキー・バレエ団)のトップ・ダンサー、ピエリーナ・レニャーニ(Pierina Legnani 1868年09月30日 - 1930年)はイタリア人。
大佐の命を受けてヴォロンツォフ大尉を拷問、洗脳しようとし、のちのアレクサンドラ皇后であるヴィクトリア・アリックスに奸計を授けるのはドクター・フィッシャーと呼ばれていたから英国人?

ピエリーナもその美貌を武器にロシアの皇族、貴族を手玉に取りつつ、時にマチルダを窮地に追い込む。
世界で最初にバレエ界の最高位を得た彼女は、マリウス・プティパの振り付けによる「白鳥の湖」蘇演時に、オデット姫(白鳥)とオディール(黒鳥)の二役を、一人で演じ切った世界最初のバレエ・ダンサーでもあって、その卓抜のテクニックは「32回転のフェッテ」を以って知られる。
ドラマの序盤、マリインスキー劇場での公演時、出番を終えてステージを降りるピエリーナはすれ違いざまに「大好きよ」とマチルダをハグする振りをしてその衣装の肩紐を緩めてしまう。そのせいで、ダンスの最中にマチルダの左乳房がポロリ♡。Wow!!!!
一瞬ステージから下がろうと振り返るが、気を取り直して、片乳を露わに踊る、その神々しいまでの眩しさに観客席に居並ぶ、ニキを始め帝室のお歴々は眼が釘付け。結び直すくらいの余裕はあるやろ・・・とか、ツッコミ禁止?! ワタシも思わずのめり込んじゃう!!
後半、ニコライ2世戴冠記念公演では、「花嫁」の主役に抜擢されるも、その本番に駆けつけたマチルダによって部屋に監禁されるがドアを破壊してステージに登場。二人主役状態で「グラン・フェッテ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・トゥールナン(32回転のフェッテ)」を披露。
主役と同等の美形で、主役以上のスキルを持つ、昭和の少女漫画に見るような絶対的ライヴァルは重要。この絶対的トップ・ダンサーがあってこそ、マチルダの血の滲むような特訓シーンが活きてくる。マチルダがバレエと許されざる恋に情熱を注いだのはこの仇敵あってこそ?
単にラヴロマンス映画にとどまっていたら、それこそ不敬罪になったのでしょうが、恐らくこのピエリーナがあって昭和の少女漫画風になったから上映出来たんじゃあないでしょうか。

フィッシャー博士は、オカルトめいたマッド・サイエンティスト。
その実験室にはホルマリン漬けされた胎児の遺体がズラリと並び、大きな水槽は自白を強要するための拷問機。未来を占うと言って皇太子の許嫁アリックスの血を抜いちゃうし、恋敵マチルダを退けるためにはその血液が必要だと彼女を誑かすし、全然科学的じゃない科学者。怪僧ラスプーチンに代わる役回り?

そのマッドな科学者に拉致されて拷問されちゃうのが、ボロンツォフ大尉
この人もマチルダの魅力に翻弄されて、人生を狂わされた一人。マチルダの後を追って皇太子のベッドルームに不法侵入。最初のラヴシーンを乱闘シーンに変え、取っ組み合いとなって、哀れ絞首台の露となるところを皇太子の慈悲を以って無罪放免。
ところが大佐の手の物によって再逮捕されて、その暗殺未遂は政変を狙ったものか、単に色恋に狂ったせいなのかと、サディスティックなDr.フィッシャーに自白を強要されることになる。洗脳されてマチルダへの刺客となるところを辛くも逃亡。博士を殺害し、可愛さ余って憎さ百倍、ニキを慕うマチルダまで亡き者にしようと彼女の豪邸に火を放つが、最後の最期に彼女を庇って自爆。

・・・と、まァ、この三人が歴史的スキャンダルを昭和の少女漫画風エンターテインメントにしてくれる、”裏”の重要人物。博士大尉は実在した・・・のかどうかは知りません。

あとは、恐れ多くもロマノフ朝に名を連ねる帝室関係者で、一部はロシア正教会聖人でもあらせられる、止ん事無き方々。
遡ること1682年のピョートル1世即位から続くロマノフ家。一時はハプスブルク家をも凌ぐ勢いを得ながら、この頃には最後に向かう予兆が現れ、ナポレオン戦争、デカブリストの乱、クリミア戦争、露土戦争、血の日曜日事件、第一次世界大戦と戦乱が続いたかと思うと、第12代は暗殺されて、当の第14代は「大津事件」で負傷、華々しい系図は血の色に染まっていく。

マチルダとの恋に悩むのは、第14代にして最後の皇帝ニコライ2世となる、ニコライ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフ(露:Николай Александрович Романов 羅:Nikolai Aleksandrovich Romanov 1868年05月18日(ユリウス暦05月06日) - 1918年07月17日(ユリウス暦07月04日))で、皇帝としての在位は1894年11月01日から1917年03月15日。愛称はニキ
ロシア革命を招き、1918年に革命軍に一家ともども虐殺されることになるのだけれど、映画は戴冠式まで(映画ではその式典とホディンカの惨事は同日ということになっている)。
史実で革命を招く皇帝は、このラヴストーリーの中では恋に悩む青年皇太子としてちょっと優柔不断。
一夜限りの関係にしようと言いながら小悪魔マチルダの魅力に抗えずにズルズルと溺れていくし、彼女に詰め寄られて帝位を執るか恋を選ぶかと揺れ動き過ぎて少々捨てばち気味。統治者らしい威厳もまだ備わっておられない・・・ようにも見える。先帝パパからも、まだまだ子供と評される。
でも、マチルダが死んだと思ったら、戴冠式のその日に、本来の許嫁アリックスhug&kiss。変わり身の速さはハンパない?!
死んだはずのマチルダの姿を見ただけで卒倒するくらいの弱気だから・・・(以下自粛)。

一方、皇帝らしい威厳とパパとしての優しさを見せるのは、先帝アレクサンドル3世ことアレクサンドル・アレクサンドロヴィチ・ロマノフ(露:Александр Александрович Романов 羅:Aleksandr Aleksandrovich Romanov 1845年03月10日 - 1894年11月01日)。ロマノフ朝第13代皇帝(在位:1881年03月14日 - 1894年11月01日)。
このお方、本来は皇太子でもなく、兄ニコライが22歳で早世したために繰り上げ当選(?)。兄が娶るはずだった婚約者、マリア・フョードロヴナと結ばれて、父が暗殺されて、急に帝位を継ぐことになっちゃったお方。
こちらはリアルに、愛人があって、彼女のために帝位継承権を捨てるつもりでいたところの出来事。それ故、息子ニコライマチルダのことも許せちゃうんでしょう、多分。
冒頭、モスクワからサンクトペテルブルクへ向かうお召し列車が、酔っ払いの乗った馬車が線路上で立ち往生したせいで脱線転覆。深手を負いながらも崩れ落ちる食堂車の天井を一人で支え、妻や子供達を車外に脱出させる偉丈夫(これが事実だと言うからスゴイ)。
映画の中では、その事故から車椅子での生活を強いられるが、息子のお誕生日式典に、彼の横にはべらうマチルダを怪しみつつも、女伯爵を名乗る彼女に労いの言葉を掛ける。
息子のお誕生日の後、あっさり死んじゃう。

その妃、デンマーク王クリスチャン9世の第2王女マリー・ソフィー・フレデリケ・ダウマー改めロシア名マリア・フョードロヴナ(露:Мария Фёдоровна 羅:Maria Fyodorovna 1847年11月26日 - 1928年10月13日)も数奇な運命。ミニーの愛称で知られる。
デンマーク王女とは言いながらその生活はあまり裕福ではなく教育も満足に受けられずに育ち、嫁ぐはずであった当時ヨーロッパ随一のロマノフ家、ニコライ大公は事故による後遺症で早世し、その弟と結婚。子宝に恵まれるも、夫アレクサンドル3世は49歳で崩御。反対した、息子ニコライアリックスとの婚約、結婚は彼女の意に反して滞りなく進み、挙句に革命。彼女も幽閉されることになるが、英国王エドワード7世に嫁いだ姉アレクサンドラの計らいで窮地から脱出。息子一家の死を受け入れず、デンマークに帰国後もその無事を信じ続けた。
死に臨んで、ロシアに、夫の側に埋葬されることを切望し、その願いが叶えられたのはずっと後、2005年になってのこと。
映画の中では、夫の死後、皇太后として気丈に振る舞い、マチルダを息子から遠ざけようと暗躍しながらも、息子ニキには心無い結婚でも末長く幸せに暮らせることもあると優しく諭す母の顔も見せる。

この映画の中で一番可哀想なのは、新皇后となる、ヘッセン大公ルートヴィヒ4世とイギリスのヴィクトリア女王の次女アリスの間の四女ヴィクトリア・アリックス(Victoria Alix)として生まれ、ロシアに輿入れされてからはアレクサンドラ・フョードロヴナ(露:Александра Фёдоровна, 羅:Alexandra Feodrovna 1872年06月06日 - 1918年07月17日)を名乗った、通称アリックスでしょうか。
早くからロマノフ家に嫁ぐことが決まっていながら、夫となるニキには愛人が居て、義母となるミニーからは疎まれ、皇后の地位に着いてからも安寧は得られなかったのか、子宝は得たものの、息子アレクセイが血友病に冒され、その祈祷から怪僧ことグリゴリー・ラスプーチンに信心し、帝政ロシアとともに最期を迎える。
映画の中でも、フィッシャー博士に唆されてマチルダと対峙、義母の皇太后からはセンスが無いと罵られ、夫となるニキの心を得られることなく、最後の最後、戴冠式の日にマチルダの(偽りの)死を以ってようやく夫と結ばれる。

棚から牡丹餅(?)、最後にマチルダを手に入れるのは、アンドレイ・ウラジーミロヴィチ大公(Андре́й Влади́мирович 1879年05月14日 - 1956年10月30日)。
新帝ニコライ2世の従兄弟に当たるのだけど、映画の中では気さくで気のいいにいちゃん。マチルダに気があるんだけど、従兄弟の皇太子に遠慮があるのか、ギリギリのところまでそれを表に出さず、彼女がポーランド貴族の末裔であることを証明するために山のような資料を漁ったり、ニキを慕う彼女をサンクトペテルブルクからモスクワまで自ら運転するクルマで送って行くし、甲斐甲斐しいマチルダのお世話係のような役回り。
ボロンツォフ大尉皇太子の寝室に乱入するワイルド肉食系イケメンなら、こちらがかなり草食系。ツンデレ小悪魔に軽くあしらわれちゃうし。
でも、史実では、マチルダパパ帝ママ妃が息子ニキにあてがった愛人。ニキが帝位に着くに当たって、その関係が解消されると、彼女はニキの再従兄弟だか又従姉妹に当たるセルゲイ・ミハイロヴィチと関係を持ち、その囲われ者となるが、そこに割り込むアンドレイ。三角関係が縺れるうちに革命が起こり、セルゲイは処刑され、マチルダアンドレイはパリに亡命。彼女が産んだ子供はセルゲイの種だとかなんとか。コブ付きの棚ボタ?!
皇太子の愛人がダメになったらその親戚に向かい、革命に当たっては連れて逃げてくれる人をと、現実(のオンナ)は映画より恐ろしい?! マチルダが、怖いくらいの野心家で、男好きのするような魅力的な女性でもあったのでしょう、多分。

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それぞれ役割りのハッキリしたキャラ設定となって、その関係も分かりやすく、史実のスキャンダルほどドロドロでも無いし、R-18指定でもないから、やっぱり昭和の少女漫画風?
マチルダはポロリ♡も含めてヌードになるシーンも幾つかあって、ニキとのベッド・シーンもあるのだけれど、シーツではなく透けるベールを身に纏い、映像的にはほどほどにソフト。
ヌードももちろんいいけれど、ウスペンスキー大聖堂マリインスキー劇場の設えが豪華で、そこに集うお歴々のお衣装は絢爛、ステージ上のバレエ・ダンサーの装束もカワイイし、吹き替えとはいえダンスも華麗、フィッテやグラン・ジュテも見応えあり。
ストーリー的には及第点を超えていると言えるでしょう。ただ、衣装やセットに予算が掛かり過ぎたのか、シーンは多くないのですが、VFX、視覚効果が少し荒いようにも思えます。スローモーションの多用も気になるところ。その辺りがちょっと古臭い感じがします。

レーニンが夢見たコミューン型国家は実現することなく崩壊。その後のロシア連邦もあまりパッとしないせいなのか、かつての帝政ロシアがロマンティックに見えちゃうんでしょうね。それとも、ロシア正教会のご威光が絶大ゆえの上映禁止問題なのでしょうか。
それでも、めくるめく宮廷ロマンスにバレエ。少女漫画好きならハマる・・・かも。タカラヅカで舞台化??



ラスト・シーンはモスクワ・クレムリンウスペンスキー大聖堂でのニコライ2世戴冠式の場。
その厳粛な場に相応しくない兵士たちの乱入。彼らに見咎められ階上へと逃げ上るのは、花嫁衣装にも見える白いドレスとベールを纏ったひとりの佳人。
今まさに王冠を戴こうとする新帝ニコライは、死んだはずのその女性が聖歌隊席に居るのを見つけてしまい、気が動転、意識を失い昏倒。
この白衣の麗人こそ、ロシア最大のタブーにしてロシア最大のスキャンダルを齎したバレリーナ、マチルダ
命の危険を冒してまで大聖堂に忍び込んで、ニキに何を告げようとしたのか。
あるいは、その声なき声がニキにだけ届いて、それで彼が卒倒した・・・のかも??
マチルダ。その美しさが罪? それとも、胸に秘めた野望ゆえの醜聞? 真相は・・・??

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