ミント、みんと、mint

この夏、一番ハマるもの。
それは「ハーゲンダッツ・ショコラミント」。

夏季だけの、期間限定品。おまけに、昨年は発売されなかったので、二年振り。
冷凍庫に余裕があるのなら、箱買いしたいくらいのハマりっぷり。
他にもミントとチョコレートをあしらったアイスクリームは幾らもあるにはあるが、ミント感が希薄であったり、チョコレートのミルク分が多くて甘過ぎたり、アイスクリーム自体が好みの風味でなかったり、どうも塩梅が悪い。
その点、「ハーゲンダッツ・ショコラミント」と来た日にゃあ、甘過ぎず、なんならチョコレートはビターな大人味で、アイスクリームも濃厚で、そこにスキッと突き抜けるようなミントの爽快な味わい。その絶妙なバランスが、ワタシを虜にしてしまう。

ハマるのはいいのだけれど、夕食のご飯粒を抜きにしてまでデザートに「ハーゲンダッツ・ショコラミント」。お休みの日に家に居たら、オヤツにも食べたくなってしまう。「有ったらシアワセ」から「無いと生きていけない」という中毒、依存症レベルまで進行してしまって、ちょっとキケンが危ない。他のアイスクリームに比べてちょっとお高いんだとか、奥様からのクレームも厳しい。

それより、販売期間が終わってしまったらどうなるのでしょう?! 考えただけでも眩暈がする。
大量に買い占めておきたいが、なにせ常温保存が無理。冷凍庫に詰められるだけ・・・と奥様に依頼したところ、そうしたらパパリンのお弁当が無くなるよとの応え。ワシのお昼ご飯は全部冷凍食品か?! 作り置きした惣菜や食材が冷凍保存されていて、それが冷凍庫を占有しているらしい。
冷蔵庫・・・というか、キッチンは奥様のテリトリー。勝手に立ち入り、いじると恐ろしいどころか・・・。
まァ、今のところは、一日一個は確保されてはいるようで、文句は言えません。怖いし。

その奥様や息子さん(18)は、チョコはともかく、ミントは苦手と仰る。歯磨き粉の味・・・などと吐かしやがる宣う。歯磨き粉・・・今やペーストしか無いとは思うのだけど・・・とアイスクリームを一緒にしないで戴きたいと思いつつ、独占出来る幸福感に、クチを尖らせるより舌なめずり。まァ、子供はガリガリ君でも喰っとけ。

「ハーゲンダッツ・ショコラミント」も依存症レベルなのだけど、ミント自体が好物。一時はタブレット菓子などにもハマってしまったが、それはもう卒業。
お菓子は子供っぽい？ ならばお酒・・・アーネスト・”パパ”・ヘミングウェイが愛した「モヒート」はどうよ？ ラムベースにライムジュースとミントと砂糖と炭酸水から作るカクテル。
うん、悪くは無いんだけど、夜はともかく、昼間っからお酒を呑んでいい気分になっていると、これまた奥様が恐ろしい形相。美女豹変!!
おまけに、(薄ゥ～い分には大丈夫でしょうが)お酒の呑めないカラダになってしまったようで。

これは少々ミントを入れ過ぎ?!

ノンアルコール・・・ソフトドリンクなら・・・？
「モヒート」からラムを抜いて、ライムジュース＋ミント＋炭酸水でもいいのだけれど、もっとお手軽に「マンタロウ」。
万太郎でも満太郎でもありません。マンタロウ(モントゥアロウ？)・・・Menthe à l’eau。英語に訳すとMint Waterとなる、フランス語で「ミント水」。そう、おフランスのカフェ、夏の定番ドリンク。
レシピは様々なのだけど、基本はミントシロップ＋水。
それではいささか味気ないので、色々と試行錯誤しつつ、ミントシロップ＋炭酸水にフレッシュ・ミントもいっぱい添えて。それで、diabolo menthe(ディアボロモントゥ)。ペリエを使ったり、オレンジーナやレモンジーナを試してみたり。放り込む氷も予めミント水で作っておくと、薄まらずに、いつまでもミント感を味わえて、très bienでC'est bonでdélicieux!!
もう少しアレンジして、thé à la mentheかミント・ティー・ソーダ。ええ、お茶が加わるだけではあるのですが・・・。

出来れば、ミントシロップも市販のものではなく、お手製にしたいところ。
季節ごとの果物を、手間を惜しまず、その都度切り刻んで、シリコンスチーマに入れてレンジでチン！ 自家製コンフィチュール、自家製ジャムを手作りするなんちゃってコンフィチュリエ(confiturier)なワタシ。お鍋でグツグツ、焦げ付かせずにも出来るようになって、sirop de menthe、ミントシロップ作りも苦になることもなく。ただ、キッチンを荒らすと奥様が豹変遊ばすだけで・・・。
ミントの刺激が欲しい時には「ハーゲンダッツ・ショコラミント」にミントシロップをぶっかけてみたりもします。

となると、ミントが大量に必要。
が、ミントは繁殖力が旺盛でわんさかわんさか繁茂してくれる。
で、これも自分で世話をすればいいのですが、どうも土いじりは苦手。奥様や実家の老母に任せっきり。
そう、実家の母の庭・・・鉢植えですが・・・で育ててもらって、独居老人になってしまった母の見舞いがてら都度摘み取りに出掛ける。始終訪ねる口実(？)にもなって、母は母で、息子の世話をしているような気になって、それが生きがい(？)・・・とまでは言わないにしろ、まァ、いい感じなのだとか。それほど手が掛かって、負担になるほどでも無いようですし。多少の厄介も孝行のうち・・・では無いかと。

ここまで来たらいっそのこと、「ハーゲンダッツ・ショコラミント」の販売が終わるまでに、自家製アイスクリーム作りを覚えるか？