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大阪クラシック2013・最終日 [音楽のこと]

歓喜と感動に包まれた『大阪クラシック2013』も、今日が最終日。台風が接近しているらしいが、そんなことはおかまいなし。今日楽しまないで、いつ楽しむの?
「○○でしょ」は恥ずかしので言いません(笑)。

 

昨年までは、最終公演の整理券を手に入れるために早朝5時に家を出て、フィナーレまで長い時間を要したが、今年はそのフィナーレ、最終公演が有料となって、すでにチケットは手にしている。朝早くに出掛ける必要がなくなった。
とはいえ、最終日なのだからてんこ盛り楽しんでしまおう。午前中に1公演、ランチを挟んで午後から1公演、アフタヌーンティーのあとに最終公演へ向うエレガンスな段取りで如何で御座いましょ!? と家を出る。

11:30開演の第88公演を目指す。会場は中之島ダイビル。フルート:小林志穂、山腰まり/ハープ:野田千晶のトリオで、演目はベルリオーズキリストの幼時」から『2つのフルートとハープのための三重奏』他となっている。romantiquela paixに浸りたい。
少し早めについて、ゲネプロを拝見しながら、最前列を確保。受け取ったプログラム・リストを見てみると、
ケーラー花のワルツ
エルガー
愛のあいさつ
J.S.バッハ
G線上のアリア
ベルリオーズオラトリオ「キリストの幼時」による三重奏
チャイコフスキー
「くるみ割り人形」より"葦笛の踊り""花のワルツ"
となっている。柔らかい音色を持つ楽器と、女性三名で演奏されるに相応しい、優しく可愛い曲揃い。今公演のトリオでは、ベルリオーズだけがタイトル通りのアンサンブル、他の楽曲はちょっと変則の編成となるが、それも『大阪クラシック』ならでは。さぞやハープがタイヘンなのではと推測される。

ハープというと・・・(ここでちょっと昔話)
昔々、それはまだ私が神様を信じなかった頃 九月のとある日曜日に・・・、
私設のオーケストラで追悼コンサートを開催することになったのだが、ハーピストを手配出来ない、ハープがない・・・という事態に陥った。で、ワタシが手持ちのシンセサイザーYAMAHA DX7ⅡFDでハープの音色を作って代用することになったのだが、こんな音ではない、これでは使えないと散々に・・・。ハープとシンセでは形態も奏法も全然異なる。完全再現なんてムリじゃ、ゴルァ〜ツ!!!! とキレたりキレなかったり。
今ならサンプリングしたり、音色データも簡単に手に入るが、当時は生のハープの音色をじっくり聴く機会などなく随分苦心した・・・想い出。おかげでハープの音を散々聴いたり、各楽器の音色を聞き分けれるように特訓したり。まァ、勉強にはなったのだが・・・。と、まァ、想い出深い楽器。
閑話休題。
そんなことを思い出しながらも、木管とハープの柔らかい音色と優しい旋律に耳もココロも癒されてアンコールは中田喜直夏の思い出。嗚呼、ワタシの夏が逝ってしまう。

それが終って、ちょうど12時。今日のランチはパスタと決めている。ダイビルやダイビル本館辺りにもイタリアンやフレンチはあるのだけれど、今日食べたいのは雲丹をたっぷり使ったウニのトマトソースパスタ。というわけで、アクア堂島フォンターナ3Fにあるtous les joursへ向う。

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めっちゃ混んでて待たされる。
ウニのトマトソースパスタ』、 バゲットとドリンク付きの"セット"と、さらにアンティパストとサラダとデザートが付いた"サタデーランチセット"がある。腹七分目なら単品で十分なのだが、肝心のソースを余さず味わいたいので、"セット"とする。まァ、パスタにバゲットって炭水化物+炭水化物・・・っていうか、小麦粉まみれ。低グルテン・ダイエットはどこに行った!?
"お残し"は勿体ない。通風になろうが、脂肪過多になろうが、食べたいものを食べたいのだな。その分はフィナーレ公演で発散してやる!!

お腹が満たされたら、腹ごなしに大阪市中央公会堂までお拾いで。途中、第93公演の会場、京阪電車なにわ橋駅アートエリアB1を覗いてみたら、すでに立見まで出て、暑い熱い。ランチをパスしてくるべきだったか!? 蒸し暑さを避けて中央公会堂の三階ホールへ逃げ込む。
すでに第95公演の前売りを買っているというmotokatsuさんはまだ来られていない様子。tweetを拝見すると、時間ギリギリ、コチラに向いつつ、途中yosshuさんと出逢った由。あっちゃんさんとも合流してこられるそうだが、先に入場しておこう。
中集会室での第95公演。ヴァイオリン:里谷幸、村上慈/ヴィオラ:糸川麗子/チェロ:塚本慈和/ホルン:細田昌宏、林田優維で、ベートーヴェンホルン六重奏曲 変ホ長調 作品81b。先の公演がフルート2管なら、こちらはホルンが2本。ホルンの演奏は難しいそうであるが、らしくないほど穏やかな、食後に聴くのにちょうどいい? が、難しい方の第2ホルンをまだ学生だと言ううら若きお嬢さんにやらせてしまうとは!! それも、まァ、『大阪クラシック』ならでは。過去にも演奏家のタマゴたちがソロをとったりしておりました。
六重奏曲に先だって演奏されたのは、モーツァルトディヴェルティメント へ長調 K.138 第1楽章。こちらはオリジナル通りに弦楽四重奏でのプレイ。
アンコールは6名でモーツァルト/「音楽の冗談」。何を揶揄するのか「村の楽士の六重奏曲」。ベートーヴェンの心地よさに、そのまま午睡へと落ち込みそうになっていたところを叩き起こして頂きました(笑)。

独りの予定では、タバコがすえる紅茶専門店に行って、煙草五本分の不健康にして健全な(?)時を過ごそうと企んでいたのだが、ここからは連れがいる。motokatsuさんは最終公演前にもうひとつは観ておきたいとのこと。せっかくご一緒したのだから、それに乗って、第97公演なにわ橋駅へ。

第97公演は、
J.S.バッハ二つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043
ロッシーニ弦楽のためのソナタ 第2番
を、日本センチュリー交響楽団から、ヴァイオリン:関晴水、中谷真美/ヴィオラ:大槻桃子/チェロ:綿貫直美/コントラバス:石川徹のアンサンブルで。
J.S.バッハの2Vnコンチェルト。お手本になるような作品で、耳にする機会も多い。夢幻の世界に引き込まれそうになる。ロッシーニのソナタ。彼が12歳の時に物したという、彼の天才っぷりを示す楽曲であるが、派手なロマン派を多く聴いた耳にはちょっと退屈。

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それを聴き終えて、予定の紅茶専門店に向うが、迷ったあげくに閉ってしまっていたァ!!!! お誘いしたお三方、ご迷惑をお掛け致しました。申し訳ありません。てへぺろ♡
別のカフェでフィナーレに向けて鋭気を養う(笑)。

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そのフィナーレ、第100公演は、大阪市中央公会堂大集会室で19:00開演。開演少し前に入場すると、三階席まですでに埋まっている。今年は有料公演となったフィナーレ、そのチケットはわずか3時間ほどでソールドアウトしたようで、人気のほどが伺える。人気の理由は、指揮:大植英次/管弦楽:大阪フォルハーモニー交響楽団で、これでもかというくらいのエンターテインメント。プロデューサでもあるマエストロのサーヴィス精神と大フィルの息の合った演奏がその魅力。

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予定されている演目は、
モーツァルト交響曲 第41番 ハ長調ジュピターK.551 第4楽章より
チャイコフスキー交響曲 第4番 ヘ短調 作品36
だったのだが・・・。

開演時間となって、ステージに大フィルのメンバーが定位置を占めるところに、拍手とともに特別客演コンサートマスター田野倉雅秋が登場。チューニングを終えて、緊張感が高まったところに現れたのは、大フィル桂冠指揮者にして『大阪クラシック』プロデューサのマエストロ大植英次。館内割れんばかりの拍手で迎えられる。今公演でも、オノヨーコを通じて頂いたという、ジョン・レノン譲りの"Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band"のジャケットをお召しになっていらっしゃる。
大阪クラシック2013』閉幕に向けてのご挨拶・・・であるが、100公演に特別追加公演を加えて101公演としたのは、最終公演を来年の第1公演とするため・・・だとか。
各関係者への謝辞を読み上げるところで大きな天眼鏡を取り出したり、『第8回』に引っ掛けて手作りされたらしい""型の小道具を振り上げたり、いつもながらのエンターテイナーっぷり。""を横倒しにすると"(infinite)"、『大阪クラシック』は永遠に続く・・・マエストロは命ある限り続けるとチカラ強い宣言!!

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で、「ジュピター第4楽章なのだが、"第4楽章より"とあるとおり、導入部のモティーフ、いわゆる"ジュピター音型"の解説に留まる。えェ、もの足りませんがな。
その物足りなさを払拭したのが、チャイコフスキー第4番。『第8回』、"音階"をひと巡りして第1音に戻る、『大阪クラシック』の第1回でも演奏されたのがこの交響曲。"音階"だけに"スケール"が違う(あッ、うまいこと言ってしまいました・笑)・・・と感じるほど、全身全霊での演奏は圧倒の域を超えて、息が詰まるほどに迫り来る。
続けざまのアンコールは、リムスキー=コルサコフ/「熊蜂の飛行」。もちろん、『第8回』に引っ掛けて(笑)。その勢いに乗って、コンマス田野倉にタクトを託したマエストロは、会場内をクマンバチよろしく飛び回る。ブンブンブン!!
指揮者交代となって演奏されたのは恒例の「童謡メドレー(夕やけこやけ七つの子ふるさと)」。通例どおりに観客による合唱つき。
1階そ列20番」、前から4列目の通路側に座っていたワタシはクマンバチ・オオウエと握手する機会を得ました。
会場を飛び回っていたクマンバチ=マエストロはポディウムに戻り、これも通例、法被姿となり、拍子木が"チョン!!"と鳴ったら、そう「八木節」。満場総立ちの手拍子に乗って、盛り上がりのうちに『大阪クラシック2013』もお開き。「よいお年を!!」の言葉とともに終演。

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感動と興奮が覚めやらず、帰るに帰られない。昨年同様、乙女のように打ち震えながら(ちょっとウソ)、マエストロの出待ちをしてしまう。チェロ近藤さんやコンマス田野倉さんは早々と出て来られたが、御大はなかなかに退館されてこない。それらしいハイヤーが停車しているので、他の出口から出て来られることもないはずなのだが・・・と思ったら、すぐ近くの対面の扉からお出まし。改めて握手して頂くことが出来ました。
クルマに乗り込むまでを撮影したのだが、iPhoneも暗がりには弱い。全然上手く撮れないこと。
にしても、お帰りに際しても、"ペパー軍曹"なジャケットをお召しになったまま。出待ち対応か?

さて、早くも待ち遠しい『第9回』。やっぱり「第九」、『歓喜の歌』とか演奏される? 今から練習しとこ。


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コメント 4

moto_tip_sp

昨日はお世話になりました。
もうアップしているのですねさすがです。時間をみれば興奮さめやらずの、14日当日ギリギリのアップ。恐れ入りました。

最終公演は素晴らしいものでした。クラシックコンサートでこれほど盛り上がったのは初めてです。来年も楽しみです。

さて大阪クラシック週間も終わりました。いよいよ自転車の季節ですね。でも毎週のように週末の天気が悪いのが恨めしいです。
サイクルピクニック晴れるのを祈りましょう。
by moto_tip_sp (2013-09-15 07:52) 

JUN1026

モトさん、コメントありがとうございます。
こちらこそお世話になりました。一週間に渡る音楽祭が終ってしまって、少し寂しいですね。早くも来年が待ち遠しい(笑)。
週末ごとに雨、思うように自転車に乗ることが出来ません。サイクルピクニック当日だけでも晴れて欲しいですね。
by JUN1026 (2013-09-16 01:12) 

yosshu0715

大阪クラシックの最終日!!(笑)
今年もお世話になりました!!(笑)

てっきり売り切れいた物とばかり思っていた有料公演の当日券をゲットできて、結局また半日ご一緒させて頂きました!!(笑)
やはり生公演は皆で聞く方が楽しいですね!!(笑)

フィナーレ、少し短かったですが、大植監督の「良いお年を!!」にはビックリしましたね!!(笑)
今年一番早く聞いた「よいお年を」です!!(笑)

早くも来年が楽しみですね!!(笑)
星空コンサートも復活して欲しいところです!!(笑)
by yosshu0715 (2013-09-17 20:23) 

JUN1026

ヨッシュさん、コメントありがとうございます。
有料公演と鳴ったフィナーレ、無事にチケットをとれてよかったですね。少し短かったけれど、もう少しモーツァルトも聴きたかったけれど、そんなことを帳消しにしてくれるチャイコフスキーの第4番と恒例の童謡メドレー〜八木節(笑)。大感動でした。
まずは、これが9回、10回。永遠に続いてくれるといいですね。
星空コンサートもまた開催されると嬉しいのだけれど、これは難しいでしょうか。
来年もまたご一緒致しましょう。
by JUN1026 (2013-09-17 23:03) 

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