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アンダルシアに憧れて [日記・雑感]

Hola!!
「ロンドンオリンピック2012」も感動のうちにフィナーレ。五月末の「ジロ・デ・イタリア」開幕以来の寝不足な日々がこれで寝不足から解消されるか・・・と思ったらすぐに「ブエルタ・ア・エスパーニャ」。寝不足のタネは尽きまじテレビッコ。
「ブエルタ」といえば、"グランツール"のひとつ。「ジロ・デ・イタリア」、「ツール・ド・フランス」とともに、ステージレースの最高峰とされている。三週間、21ステージの闘いは、モチロン出走者がタイヘンなのは当然として、TVで観続けるのもタイヘン。時差の関係で、夜半にゆっくり観れるとはいえ、寝不足必至。ある程度白熱した展開でないと、こちらが寝落ちしてしまう。
ドーピング問題で出場停止処分となっていたアルベルト・コンタドールもようやく謹慎明け。スペイン勢がオリンピックではちょっといいところが無かっただけに、それを取り返すべく奮起して頂きたいところ。

三大ツールの中では、「ツール・ド・フランス」が一番格式も知名度も高くて注目度も高い。花色も鮮やかなヒマワリ畑を含む田園風景も美しいし、街並もどこかトレビア〜ンな感じではあるが、ワタシ的には薔薇色のジャージも艶やかな「ジロ・デ・イタリア」が緊張感とユル感の塩梅がいい感じで一番の好み。フィオリーレ(花月)の到来とグランプリの夏の幕開け、その昂揚感に惹かれるのかもしれない。
それに引き換え「ブエルタ・ア・エスパーニャ」はちょっと見劣りするところがなくもない。どこかアフリカ大陸めいた赤土の曠野に照りつける盛夏の陽射し。観ているだけでノドが乾きそう。加えて、「ツール・ド・フランス」を走り終えた後で世界選手権に向けての調整もあって、メジャー選手が出走を控えたりして少しローカル感がなくもない。山岳コースが多くて、風景があまり代わり映えしないので、画的に寂しいせいかしらン?
それでも"グランツール"、日本人選手もただひとり、アルゴス・シマノ所属の土井雪広が2年連続の出走、見逃せない。"グランツール"に日本人選手も当たり前になってきた。あとは入賞。とりあえずは少しでもいいところを見せて欲しい。

茄子.jpg




「ブエルタ・ア・エスパーニャ」といえば、それを舞台としたアニメーション映画、『茄子 アンダルシアの夏』がお気に入り。
黒田硫黄の短編漫画集『茄子』に収録された『アンダルシアの夏』を原作とした、2003年公開、上映時間47分の短い映画。サイクリストとしても知られる高坂希太郎が監督・脚本・キャラクターデザイン・作画監督を担当。サックス奏者本多俊之が書き下ろしたサウンドトラックもそれぞれ魅力的であるが、小林旭の唄った『自動車ショー歌』の替え歌(?)、『自転車ショー歌』が秀逸。作詞は『自動車』と同じ星野哲郎が書き、歌うのは「初代自転車名人」であられる"KING OF ROCK"こと忌野清志郎。『自動車』同様、自転車のブランド名がずらりと並ぶ。もちろん、キヨシローのヴォーカルもソウルフルで、聴きごたえ充分。

「ブエルタ」のうち、主人公「チーム・パオパオビール」のペペ・ベネンヘリの故郷、アンダルシア近郊を走るステージが物語の舞台。気温45℃、湿度32%の過酷な環境下、細かいアップダウンはあるものの、見通しの利くド平坦なコース。
「もっと遠くへ」走りたいとの想いからサイクルロードレースの選手となったペペ。地元を嫌ってベルギーのチームに身をおくが、成績不振による解雇の危機、かつての恋人はペペが兵役に出ている間に彼の兄からのプロポーズを受け入れる、チームのエースを勝たせるためチーム・オーダーに従わなければいけない。複雑な思いを抱えて走るコースの先では彼の兄とかつての恋人との結婚式が行われている。
「今日はオレの日じゃない。今日はアニキの日だ」
地元であっても色気を出す訳にはいかずサポートに徹するペペ。
ライバルチームを振るい落とすために逃げるように指示されるが、彼に脅威を感じない他チームの選手達はその戦略に乗ってくれない。
「Venga PePe!!」
TV越しに、あるいはパーティで盛り上がるバルから沿道に出て、家族や友人は応援してくれる。その声を振り切るように再アタックをかけて、単独で飛び出した時にアクシデントから後続グループの多くが落車してしまう。チームのエースもその落車に巻き込まれてしまったために、オーダーは変更、ペペはそのまま自身でステージ優勝を勝ち取るべくゴールを目指すことになる。怒濤のゴール・スプリント、結果は写真判定となって・・・。

ワタシはこのアニメで自転車ロードレースの面白さとアシスト選手の意義、役割を知りました。
自転車のラチェット音、シフト音もリアルで、レース展開も臨場感たっぷり迫力満点、残り2km、石畳の市街地に入ってからゴール・スプリントのシーンでは手に汗握ってペペを応援してしまうほど。
選手の思惑、チームの戦略、チーム間の駆け引き、自転車ロードレースも良く描かれているが、家族や恋人、友達、レースの外側にいる人々との関わり、ドラマもよく出来ていて、何度観ても飽きない隠れた名作。アニメではあるが、大人の鑑賞に充分堪える作品。
「ブエルタ」が舞台とあって、この時期になると毎年必ず観てしまう。
観たことのあるようなジャージも出てくれば、ライバル選手達は実在のレーサーをモデルとしているようで何れも個性的。どれが誰だかを観てみるのも面白い。
土地の名物として登場する「茄子のアサディジョ漬け」。実際には存在しないらしいが、観ているといつも食べたくなってしまう。結婚式のシーンで大きな鍋で作られるパエリアも美味そうだし、ワインも・・・。あッ、ワインはイタリアの「ガヴィ・ディ・ガヴィ」に限ります(キッパリ!!)。
続編となる『茄子 スーツケーツの渡り鳥』は日本・宇都宮市で開催される「ジャパンカップ」が舞台。こちらも合わせてお勧め(→記事参照)!!

そして、こちらも。

アンダルシアに憧れて.jpg


Ciao. Hasta mañana.


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