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六月の花 ~ 水月公園 [散歩・散走]

本日は「ワンコイン市民コンサートシリーズ第66回『橋本京子ピアノリサイタル :モーツァルトの影の世界』」の開催日。会場はいつも通り大阪大学豊中キャンパス大阪大学会館で、開演は15:00。もちろんそれも楽しみなのですが、そちらに伺う前に、ちょっとお花を観に、少しだけ足を伸ばしてみましょう。


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阪急宝塚線
石橋駅池田駅のほぼ中間にある水月公園
水月」・・・、森鴎外の『舞姫』を連想し、「水と月」というとワタシのようなサワヤカなヒト(てへ!!)を指す言葉でもあるが、さて、こちらの水月は何を意味するのか。
池と人口滝、それら中心とする「水の公園」。かつては池に映る月でも眺めていたのか・・・。
園内には梅林菖蒲園が整備されていて、今はハナショウブが見頃であるという。

主にポタ・レポ、時々その他”をキャッチフレーズとする当ブログ。ポタリングのお目当ては、意外に季節のお花が多くて、タイトル通りにバラ科のお花・・・バラサクラウメモモをメインとして、それ以外にも折々の花を求めて東奔西走。春咲きのバラ科の花たちは一区切りついて、六月はアジサイスイレンハナショウブ。他にも観たいものはあったが、時間と距離感が噛み合わず、今日は昨日に続いて池田市内の菖蒲園

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友好都市である中国・蘇州市から送られたパヴィリオン「斉芳亭」が眼を引くが、見渡す限り・・・とまでは言わないけれど、想像以上に面積を裂かれた菖蒲園には、品種ごとにお行儀よく、約60種、6,000株のハナショウブ。5月下旬から6月半ばが見頃だという。先週10日・11日には「花菖蒲まつり」が催されていた由。
今日はそれほどの賑わいではなく、遮りものはないけれど日差しもそれほど強くなく、静かでのんびり憩うにはいい感じ。

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ここには60品種集められているというが、ハナショウブは、中国、朝鮮半島、日本の水辺や湿原などに自生するノハナショウブを戦国時代から江戸時代の初めに栽培品種化したものとされ、それが盛んであった土地に由来し、「江戸系」、「伊勢系」、「肥後系」、「長井系」に大別されて、総品種は5,000を数えるという。
アヤメ科アヤメ属」に属し、”何れがアヤメかカキツバタ”というほどにそれらは見分けがつきにくい。アヤメも漢字にすると菖蒲。ワタシが観に出掛けるのは、公園として管理されているところばかりなので、菖蒲園とかアヤメ園とか書かれているからいいけれど、無ければ多分解りません。

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アヤメ属
の学名は「Iris」。その語源はやはりこれも古代ギリシア神話で、そこに登場する”虹の女神”「イーリス」から。
昔々、太陽神ゼウスに言い寄られて、それを拒み続けたイーリスゼウスの妻ヘラの侍女でもある彼女は「ゼウスの手の届かない、どこか遠くへ行かせて頂きたい」と女主人に懇願。ヘラはそれを聞き入れて、七色に輝く首飾りをイーリスに授け、使者の任を与えた。そして、その時ヘライーリスに振り掛けた神の酒、その雫が地上に零れ落ちて鮮やかなアイリスの花となった・・・とかなんとか。

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イーリス
の故事からアイリス花言葉は「良い便り」、「メッセージ」、「希望」。ハナショウブの花言葉は「嬉しい知らせ」、「優しい心」、「優雅」。似ているカキツバタのそれは「幸せは必ず来る」だとか。ジャーマンアイリスだと「燃える思い」、「情熱」・・・ってなんとなくベートーヴェン的?!

Iris・・・英語ではアイリスフランス語ではイリスと読むが、フランスでは王室の紋章から国花に指定されていて、アイリスの葉は剣を意味するのだとか。
虹の花アイリスは近代絵画にも描かれ、自宅のお庭を日本庭園風に設えさせて、『睡蓮』の連作で知られるクロード・モネも『アイリス』を何作か描いている。
フィンセント・ファン・ゴッホも何作か『アイリス』を遺している。
モネの『アイリス』を観ると、なるほど”虹の花”と思えなくもないほど色とりどりで、ここ水月公園に集められたハナショウブも七色とまではいかないにしても、それに近しいほど様々な色を見せる。
艶やかな金屏風に描かれた日本画の代表でもある尾形光琳の作は『燕子花図』。こちらはカキツバタ
こうなると、”何れがアイリス、カキツバタ”?! 姿だけでは判別不能? 似て非なるもの、画家や絵師の眼と感性を通すと、方や西欧的、もう一方はいかにも日本的、まるで違って見えるから不思議。モネファン・ゴッホ光琳、素材は(ほぼ)同じでもそれを描いた作品はまるで様相を違える。物事の本質を見極めるには悉な観察力が必要なのでしょうが、作品に仕上げるには視力だけではなく、想像力だとか他のアビリティが必要になってくるのでしょうなァ。でも、ワタシはやっぱり、モネが好き。

古代ギリシア神話が近現代の芸術にまで、未だに影響を及ぼして、その本質的な部分は古代ギリシアの言葉が深く根差している。それが何故かを研究すると面白そうではあるが、まずその前にフランス近現代(音楽)芸術の本質をよくよく咀嚼しないといけないからまだまだ時間が掛かりそう。

んン?! ハナショウブがいつの間にか、欧羅巴近現代芸術(論?)に化けましたな。午後からのコンサートはフランス近代音楽ではなく、ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト。まァ、「優雅」で「優美」ということで・・・。

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お花に合わせて、今日のランチはググッと日本的?
最初に「マンゴーとトマトのスムージー」がサーヴされて、少し間が空いて、「トンカツ」と「カツオのタタキ」、「玉ねぎのシャキシャキサラダ」、「豆と麦のサラダ」、「じゃがいもの豆乳グラタン」、「酢の物」、「黒ご飯(黒米+黒豆)」に「お味噌汁」、「香の物」がワンプレートで配膳される、「三菓亭プレート」。ご飯とお味噌汁がおかわり自由だというが、いや、そんなには食べられない。

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