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「ベルばら」だけではありません ~ 池田理代子展 [散歩・散走]

今日も「京都お花見ポタ」を計画していたのだけれど・・・。

 

昨夜から玄関ポーチに展開したまま放置プレイのBD-1R。タイアにエアまでくれてやって、準備万全で今朝を迎えてみると・・・。

今日は始発電車で京都まで出向き、午後からは折り返して奥様と"おデート"の予定をしていた。で、午前4時に起床し、バルコニーへ出てみると、明けやらぬ中にあって、その空気は多分に湿気を含んで、濡れた路面に街灯の光がキラキラと反射している。そして、まだ降りそうな気配もしている。いくら物好きでもこの天気ではポタリングどころではない。

予定を早々に変更。朝から奥様と出掛けることにして、5時に起こして差し上げたら、「まだドコも開いていません!!」と激ギレ!! オンナのお出掛け準備は、とにかく時間を要するから、朝食を摂ってから10時にナンバに着こうと思ったらこれくらいでもいい加減。
遊びに行くという息子さん(18)を7時に追い出してから、準備に掛かって、地下鉄でナンバについたのが案の定10時ちょうどごろ。

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今日のお目当は大阪高島屋で開催中の『デビュー50周年記念展 池田理代子 -「ベルばら」とともに-』 。
東京・日本橋高島屋、大阪高島屋、京都高島屋、横浜高島屋を巡回するそのエキシビションは、大阪難波での会期を03月29日〜04月10日とし、漫画家・劇画家・声楽家である池田理代子さんの作家生活50周年を記念して、その歩みを紹介するというもの。

池田理代子(いけだ りよこ 1947年12月18日 - )さんは、大阪府大阪市阿倍野区出身、千葉県柏市育ち、東京都渋谷区在住の漫画家・劇画家・声楽家。1967年に『バラ屋敷の少女』でデビュー。 1972年に『週刊マーガレット』にて連載を開始した『ベルサイユのばら』が空前のヒットとなり、宝塚歌劇団による舞台化が大成功。アニメ化・映画化もされ、一種の社会現象となる。その後も『おにいさまへ…』や『オルフェウスの窓』、『栄光のナポレオン-エロイカ』など多くの作品を手掛け、それらも好評を得る。
中でも最大のヒットは"ベルばら"こと「ベルサイユのばら」で、彼女の代表作であるとともに、本展でも中核をなす。

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1755年、ブルボン朝ルイ15世の御代、ヨーロッパの三つの国に、ヴェルサイユでの宿命的な出逢いを遂げることとなる3人が生まれる。
一人は、神聖ローマ皇帝フランツⅠ世とオーストリア女大公マリア・テレジアの十一女としてウィーンで誕生し、運命の悪戯から姉に変わって後のフランス国王ルイ16世、王太子ルイに嫁すこととなるマリー・アントワネット・ジョゼファ・ジャンヌ・ド・ロレーヌ・ドートリシュ(Marie Antoinette Josepha Jeanne de Lorraine d'Autriche 1755年11月02日 - 1793年10月16日)。
一人は代々フランス王家の軍隊を統率してきたジャルジェ伯爵家の六女として生まれるも、世継ぎを得られぬ父親によって男性として育てられ、成長したのち近衛連隊長としてマリー・アントワネットに仕えることになる、男装の麗人、オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ(Oscar François de Jarjayes 1755年12月25日 - 1789年07月14日)。
そしてもう一人は、ハンス・アクセル・フォン・フェルセン(Hans Axel von Fersen 1755年09月04日 - 1810年06月20日)。スウェーデンの名門貴族で王室顧問であるフェルセン侯爵家に生まれ、長じてからはスウェーデン王に仕えるとともに、1774年、仮面舞踏会でフランス王太子妃マリー・アントワネットと出会い愛人関係となった容姿端麗の伯爵。

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ベルサイユのばら」は、この3人に加えて、オスカルの乳母孫にして彼女の幼馴染で従卒のアンドレ・グランディエ(André Grandier 1754年08月26日 - 1789年07月13日)をはじめとする、実在・架空のキャラクターが多く登場する大河ドラマ。
原作のヒットに伴って、TVアニメ化。1974年の初演以来再演を繰り返し、2006年01月09日には通算上演回数1,500回を突破、2014年06月27日には通算観客動員数500万人を記録した、宝塚歌劇団史上最大のヒット作となったのが歌劇版。

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大阪高島屋
で開催される『デビュー50周年記念展 池田理代子 -「ベルばら」とともに-』は6部構成となって、原画や資料200点以上を展示、池田理代子さんの華麗なる創作の軌跡を辿る。
1. 自立への道」では、初期の短編や中編の漫画原稿の紹介。
2. 華麗なる『ベルサイユのばら』」には、その漫画原稿や雑誌・単行本の表紙原稿とともに、宝塚歌劇団公演での舞台のスナップや絢爛豪華なステージ衣装の展示もあって、一番の充実ぶり。
3. 歴史ロマンを描く」では、『女帝エカテリーナ』や『エロイカ』、『春日局 けふぞ火宅を』、『聖徳太子』、『太王四神記』などなどの『ベルばら』、『オルフェウス』以外の歴史物の紹介。
4. 少女から女性へ」は、上記以外の、少女漫画から大人の女性向け漫画誌への変遷を追う。
5. 音楽と『オルフェウスの窓』」では、ライフワークだという『オルフェウスの窓』をフューチャー。
6. 新しい挑戦」では、1999年に音大卒業後は声楽家として活躍しつつ著した、『ベルばらKids』や『エピソード編』を知ることが出来る。

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♪愛ィそれは甘くゥ〜♪って歌っちゃうっしょ。


10時のオープンとともに詰めかけたのは、昭和の乙女たち?! 当時の少女雑誌の表紙絵を見ては黄色い声をあげ、『ベルばら』の生原稿やタカラヅカのスナップにうっとりとため息。
美しい方々が立ち並んでおられる・・・と思ったら、立て看板に絢爛豪華な舞台衣装。因みに、オスカル様の原作でのプロフィールは、身長・体重がワタシと同じ178㎝・58Kgで、いわゆるスリーサイズが連載当時の池田先生のそれと同じB87・W63・H90。漫画やアニメではあんなにほっそりと見えていたのに、ほッ、豊満ンン!!!! タカラジェンヌのスターさんたちでは小さ過ぎる、華奢過ぎる?!

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ベルばら』のコーナーだけでも十分盛り上がれそうなのだが、続く『オルフェウス』でも懐かしくて嬌声と吐息。『ベルばら』がフランス革命なら、こちらはロシア革命。ドイツ・レーゲンスブルクの音楽学校で出会った3人の若者の運命を描く長編漫画。1975年から『週刊マーガレット』に連載、その後『月刊セブンティーン』に移って、都合6年、『ベルばら』以上の長期連載。当時の甘酸っぱい想い出が蘇ってくる。
オスカル様が男装の麗人なら、こちらの第1部の主人公ユリウス・レオンハルト・フォン・アーレンスマイヤも男性として育てられ、性別を偽って聖ゼバスチアン教会附属音楽学校に入学する。
その音楽学校には、ギリシア神話の故事に擬えた"オルフェウスの窓"と呼ばれる古い窓があって、その窓から男性が下を見下ろした時に出会った女性と恋に落ちるという伝説があったりなかったり・・・。ギリシア神話のオルペウスとエウリュディケー同様、結ばれるが、悲しい結末が待つという。男性と偽るユリウスがその下を通り掛かった時に窓から "彼女"を見下ろしたのが同級生イザーク・ゴットヒルフ・ヴァイスハイトと上級生クラウス・フリードリヒ・ゾンマーシュミットことアレクセイ・ミハイロフ
そして波乱を含んだ運命の歯車が動き出す・・・。
ストーリーはともかく、ワタシは『ベルばら』と『オルフェウス』で中世から近代へと変わりゆくヨーロッパの歴史を学んだと言っても言い過ぎではないほど。あッ、『ベルばら』の続編ともいえる『エロイカ』や『女帝エカテリーナ』も重要な歴史参考書。
ユリウスイザークがピアニストということもあって、このコーナーはベートーヴェンの「ピアノ・コンチェルト」がBGM。

池田理代子先生の画業の軌跡だけでも十分なのに、それに合わせて『ベルばら』を演じたタカラジェンヌの懐かしいスナップまで観られて、あの頃はどうだった、あの時はこうだったとノスタルジーまで味わえたエキシビション。すっかり堪能致しました。

昼からの予定を朝からに変えて、本当はこの後、大丸心斎橋店でのGUNDAM PRODUCT ART 機動戦士ガンダム THE ORIGIN展」、大丸梅田店での「追悼水木しげる ゲゲゲの人生展」、阪急うめだ本店での「手塚治虫の美男美女展~優艶~」とハシゴしたかったのだが、奥様が『ベルばら』だけで十分、催場よりデパ地下、展示会よりウインドウショッピングと仰って、デパート巡りの内容が大きく変更。まァ、うちのマリー・アントワネットには逆らえませんって。おまけに、気がついたら、随分散財させられる始末。何か、悪事が露呈してしまった・・・かしら????


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