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The Big Sleep [日記・雑感]

「急性胃腸炎」で意識消失、緊急外来へ搬送されて、そのまま二泊三日の入院生活。ゴールデンウィークの間は自宅安静となり、その後は通常の生活に戻れはしたものの、退院後二週間を経て、今日は状況確認のための内視鏡検査が予約されている。

検査の予約時間は09:00。その少し前に受付を済ませ、消化器内科の外来診察室の前で待っていると、すぐに呼び入れられ、処置室へと案内される。
検査の事前準備として、一人掛けのリクライニングソファーで、消泡剤・・・胃内の泡を消す薬を服まされ、食道の麻酔薬を口に含まされ、大きな注射器に入った鎮静剤が左腕静脈に投与され、その注射器はそのまま左前腕に固定されてしまう。
昨夜21:00以降、何も口にするなと命じされて、水さえ飲んでいない。口から食道、胃腸までカラカラに乾いているような気さえするが、経口投与する薬はそれを癒してはくれず、ましてや美味いと感じるものではない。
身体に異物を挿入されるのが何より苦手なワタシ、注射器を眼にするだけでも卒倒しそうになるが、そこはなんとか耐える。

意識を失くすほどの胃腸炎はもちろん初めてで、退院時に特に注意もなかったことからごく普通の日常生活を送り、多少の膨満感は感じるものの、痛みや極度の違和感を覚えぬままに二週間を経たが、完全に回復したかどうかは自覚出来ない。倒れる前も痛みや違和感があったわけではない。
入院時にCT・・・コンピュータ断層撮影検査を受けているとはいえ、内視鏡・・・胃カメラで新たな疾患、病変が見つかってしまうのではないかと甚だ不安。カメラが入ること自体、恐ろしい。病気も不快ではあるが、それで再入院や通院、長期の治療や服薬が必要になってしまったらと、億劫なことこの上ない。要手術・・・などとは考えたくもない。

口に含んだ食道麻酔をトレイに吐き出して、処置台へと移動する。指示通りに、身体の左側面を下にして横たわる。若くて可愛い看護師が「眠くなるおクスリ入れますねェ」と、左腕に固定された注射針に小さな注射器が取り付けられて、それと同時に口にはマウスピースが装着される。

・・・と、そこまでは意識があったのだが、睡眠薬が身体に入った途端に身体中の感覚が消失、深い深い眠りへと落ち込んだ。夢みるどころか、鼻をつままれても分からないほどに熟睡で、なんとはなしに水上に揺蕩うような感覚を得る。

どんな胃カメラがいつ挿入されたかも知らない。それが捉えた食道や胃の状況も分からない。その検査がいつ終わったのかも気付かない。意識が戻ったのは、10:30頃。検査から一時間以上経っていることになる。気が付いたら、処置室のベッドからそれまで座っていたリクライニングソファーに移らされている。左腕の注射器も外され、注射痕に小さな絆創膏が貼り付けられている。

ココはドコ?! ワタシはダレ?! まだ意識が朦朧とする。処置台からソファーへ運ばれたことさえ気付いていないのだから、この一時間の間に何があったかは全く感知していない。エイリアン・アブダクションか??
「お目覚めですかァ」と若くて可愛い看護師に声を掛けられ、彼女に手を引かれて、内科医が待つ診察室まで移動してようやく完全に目覚めた。
担当医の解説によると、検査の結果は良好で、何の異常も発見出来なかったとのこと。内視鏡が写した画像を見ても、食道も胃壁も我ながら美しいと感じるほどに美しい。腹黒いわけでもないらしい?

では、卒倒の理由は?
おそらく、交感神経と副交感神経のバランスが・・・。
みなまで言うな。はいはい、要はストレスですな?!
耳が壊れたのも、胃腸がダメになったのも、全部ストレスって、何だかなァ。日頃の無茶だか無理だかが祟ったのかしらン。ノンビリと生きるなんて性に合わないし、そんな余裕さえない。それならいっそ、職務を失して、街を離れて、人との交わりを断ち、隠遁生活の中で知識に埋もれてしまおうかとも思う。思いはしても、そんなことは許されるわけもなく・・・。

心電図検査が捉えた波形こそ怪しくて、そこから心臓カテーテル検査までされてしまったが、血液にも心臓周りの血管にも異変は見つからず、レントゲンやCT検査で頭部や腹部までスキャニングされて、トドメの内視鏡。どこにも異常は認められない。異常がないことを確認するための検査だと思えば、そうではあるのだが、何とは無しに釈然としない。
奥様や老母は、何も異常がなかったのだからいいじゃないの、人間ドックでも受診したと思えばいいじゃないのと仰るが・・・。

しかし、入院時といい、今回の外来受診といい、病院のベッドでは驚くくらいの熟睡を得た。検査はこりごりではあるが、一年に一度くらいは入院して、ゆっくり寝かせてもらおうかしらン?

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