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すごいラインナップです。 [音楽のこと]

日中はまだまだ厳しい日差しが降り注ぎますが、日暮れが少し早くなったようで、徐々にですが、その夕暮れの中に初秋の香りを感じるようになりました。蝉の声が消えた早暁の静けさの中に秋の足音が聞こえるような気がします。
秋。芸術の秋は音楽の秋。
大阪市内でも一週間に渡る音楽イベントが開催されるようですが、ワタシのオススメは大阪大学豊中キャンパス大阪大学会館で催される「ワンコイン市民コンサート」。

 

"ワンコイン"とは思えないほど充実した、他ではあまり聴くことが出来ないようなプログラムが組まれる「ワンコイン市民コンサート」。すでに来年の夏までそのスケジュールが決定しています。

藤村匡人・宮崎貴子 デュオ・リサイタル.jpg


まず来月。
09月11日(日)は、『藤村匡人・宮崎貴子 デュオ・リサイタル』。
「ことたまの音」ドイツ歌曲の魅力』と題されたプログラムは、歌曲を愛した三人の作曲家、フランツ・シューベルトフーゴ・ヴォルフロベルト・シューマンの作品をラインナップ。

バリトンの藤村匡人さんは、兵庫県尼崎市生まれで、兵庫県立加古川東高等学校卒業。ドイツ国立カールスルーエ音楽大学大学院演奏家養成課程リート専攻修了。
2000年より活動の拠点を関西に移し、ピアニスト長谷智子とのコンビによるリート・デュオ活動の一環として、古典派、ロマン派から近現代にいたるまでの ドイツ・フランス歌曲の幅広いレパートリーを擁し、頻繁に歌曲リサイタルを開催。
また、リートのみならずオペラでも、関西二期会・ザ・カレッジ・オペラハウス等のプロダクション公演にて、
ワーグナー「パルジファル」のアムフォルタス役、モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」、ベートーヴェン「フィデリオ」のドン・ピッツァロ役、ヴェルディ 「リゴレット」、「トロヴァトーレ」のルーナ伯爵役、「フィガロの結婚」のアルマヴィーヴァ伯爵役、松村禎三作曲「沈黙」キチジロー役、「椿姫」のジェルモン、ワーグナー「タンホイザー」のヴォルフラム役、バルトーク作曲「青ひげ公の城」のタイトルロール、A.プレヴィン作曲「欲望という名の電車」のスタンリー役など数多くの難役を次々と好演。
コンサート歌手としてもゲルハルト・ボッセ氏の指揮のもと、J.S.バッハ「ロ短調ミサ曲」、ベートーヴェンの「第九」のソロを大阪フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団などと共演。これまでに飯森泰次郎、現田茂夫、高関健、阪哲朗、山下一史、大阪センチュリー交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、京都市交響楽団、札幌交響楽団ほかのオーケストラと、フォーレ 「レクイエム」、ハイドン「四季」等を共演。マーラーの交響曲「大地の歌」のソリストを務める・・・という御仁。

ピアニストの宮崎貴子さんは、東京音楽大学ピアノ演奏家コースおよび同大学大学院を経てドイツ・ハノーファー音楽演劇メディア大学ピアノ科、同大学古楽器科卒業。
同大学修士課程フォルテピアノ科修了。在学中、同大学オペラ科にて伴奏助手を務める。 これまでにピアノを故・神野明、藤原亜美、播本枝未子、 石井克典、倉沢仁子、ゲリット・ツィッターバルトの各氏に、フォルテピアノをG.ツィッターバルト、ツヴィ・メニカー、チェンバロをZ.メニカー、リート伴奏法をヤン・フィリップ・シュルツェの各氏に師事。
2013年シューベルト国際リートデュオコンクール優勝(ドルトムント・ドイツ)。ドイツ各地にて リート伴奏者、フォルテピアニスト、チェンバリストとして活躍。2014年帰国。フォルテピアノ、女性作曲家作品、リート伴奏を軸に活動を展開。その日本人離れした豊かな色彩感、躍動感溢れるダイナミックな演奏と楽曲に対する深い洞察力は国内外で高い評価を得ている。ピティナWebサイト「鍵盤楽器事典」に執筆・・・というお方。
去る6月の『武久源蔵「ピアノの発見」第二章』(→記事参照)では、武久源蔵さんとのキーボード・デュオ(チェンバロ&フォルテピアノ)をご披露くださったのが記憶に新しい。

そのお二人、藤村さんと宮崎さんが聴かせてくださるのが、三名の作曲家によるドイツ歌曲集。

<1部>
F. シューベルト
 「ドナウ川の上で D553」
 「舟人 D536」
 「月に寄せて D259」
 「ガニュメート D544」
 「魔王 D328」
 「鳩の便り D965A」


H. ヴォルフ
 「ペレグリーナ I & II」
 「眠りに」
 「戒め」
 「別れ」


<2部>
R. シューマン
 「詩人の恋 Op.48」

豊かで張りのあるバリトンに心打たれるか、Bösendorferの嫋やか音色に心惹かれるか。もうお日にちも迫ってきています。御用とお急ぎのない向きは是非、お運びください。

続く10月16日(日)は、『ワンコイン市民コンサート実行委員会+大阪大学交響楽団 コラボレーション』。
ワンコイン市民コンサート」に二度目のご登場となるピアニスト、祥子・古畑・ケルスティングさんが、今回は大阪大学交響楽団とのコラボレーションで、コンチェルトを聴かせてくださる。
演目はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトピアノ協奏曲 第20番ニ短調 K.466」と「同 第23番 イ長調 K.488」。指揮は、祥子さんのご夫君、フランク・ケルスティングさん。
以前にも、『近澤裕明コンダクツ"弦楽アンサンブル" 三大弦楽セレナードの午後』で10人編成の弦楽オーケストラが大阪大学会館のステージに犇いたことがありますが(→記事参照)、今回はピアノ+フルオーケストラでコンチェルト?!
さすがに小さな舞台にフル編成の管弦楽は無理っぽいから、厳選して、員数を絞り込んだ特別編成のアンサンブル。かなりスリリングな演奏が予想されますが、さて、どんな構成でどんなハーモニーを聴かせてくれるのか。それは、当日のお楽しみ。
こちらも、予約受付が開始されています。

秋も深まる11月13日(日)は『ジャワ曼陀羅《ジャワ芸能の魅力》』。大衆芸能の影絵芝居(ワヤン・クリ)、ジャワ歌謡曲、古典曲(ガムラン)、ジャワ舞踊等々、インドネシア・ジャワ島のエスニカル・エンターテインメントが一堂に会するコンサート。ナシゴレンを食べてから、ぜひ、どうぞ。ン、ジャワカレー、かな?

年の瀬迫る12月11日(日)には、二度目のご出演となるピアニスト田中正也さんのリサイタル。『<個と民族> ロシアとアルメニアの神秘と幻想』のサブタイトルがついて、15歳でロシア・モスクワ音楽院に単身留学された田中さんがそこでの研鑽とその後のご活躍によってより深めて表現力を以て、ミステリアスでファンタジックな演奏を聴かせてくださる・・・はず。
ロシアの作曲家は指折り数えあげられるけれど、アルメニアというとハチャトゥリアンしか思い浮かばない。今から勉強しておかないと・・・(てへ)。

年も改まって、2017年には以下のプログラムが控えています。

01月22日(日):『井上ハルカ サクソフォンリサイタル

02月19日(日):『加藤幸子ピアノリサイタル:オールショパンプログラム

03月12日(日):『瀬崎紀子ピアノリサイタル:天才フランシス・プーランクの魅力

04月09日(日):『今峰由香ピアノリサイタル

05月14日(日):『ワンコイン市民コンサート5周年特別コンサート:「青柳いづみこワールド(仮称)」

06月18日(日):『橋本京子ピアノリサイタル

07月15日(土):『武久源造「ピアノの発見 第3章」

07月16日(日):『武久源造マスタークラス

08月20日(日):『デュオ・ヴェンタパーネ:白石茉奈+マルティン・カルリーチェク ヴァイオリン&ピアノ・デュオリサイタル

プログラム内容はまだ知れませんが、ハルカさんのサクソフォンも楽しみなら、ショパンやプーランクも期待してしまう。
記念公演ならこのお方、というと青柳いづみこさん。『5周年記念コンサート』で5度目のご出演。
そして、『第3章』に至った武久源蔵さんのリサイタルはまたあの愛らしいチェンバロとフォルテピアノを伴ってのご登壇となるのでしょうか。
先達てソロ・ピアノをご披露くださったマルティンさんは、次回は奥様でもあるヴァイオリニスト、白石茉奈さんとのデュオ。
それ以外の公演も、大阪大学会館常設の1920年製Bösendorferの声音が聴けて、それだけで満足出来そうな・・・。クラシック音楽というと堅苦しくて小難しいように思われがちですが、日曜日の午後にちょっとレトロスペクティヴなホールで微睡みながら聴くヴィンテージ・ピアノ。そんな贅沢が、たったの『ワンコイン』!!!!
もちろん、艶やかなメロディ、秀麗なハーモニーに陶酔するもよし。

ソロ・リサイタルもコンチェルトも、『武久源造マスタークラス』以外は、全部も『ワンコイン』、500円均一!!!! 驚きのプチプラですわよ、奥様方。
マスタークラス』を除くいずれの公演も、14:30開場、15:00開演・・・のはず。そのあたりの、詳細は「ワンコイン市民コンサート」のサイトをご確認願います。予約受付も同サイトから行えます(現在受付中は2016年9月〜10月分)。ディティールが決定次第、順次更新されるはずですので、演目等プログラムの紹介もそちらをご参照ください。ワタシも適時インフォメーション致します。
当ブログ内の『タグ/ワンコイン市民コンサート』も合わせてご覧ください。

実りの秋の満ち足りた時間。まずは『藤村匡人・宮崎貴子 デュオ・リサイタル』と『ワンコイン市民コンサート実行委員会+大阪大学交響楽団 コラボレーション』。予約申し込みのうえ、大阪大学豊中キャンパス・大阪大学会館へ、ぜひお出ましください。


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コメント 4

moto_tip_sp

ご無沙汰しております。
今週に入って朝夕も少し過ごしやすい温度になりましたね。そろそろ自転車もいいかもしれません。
秋といえば音楽の秋ですね。今年も大阪クラシックがもうすぐ始まりますね。私は今年は残念ながらファイナルが用事があって行けないのですが、オープニングはチケットも取れたので行く予定です。平日も仕事帰りに何回かは行きたいのですが。
9月のワンコインコンサートと大阪クラシックのオープニング同じ日なんですね。jojoさんはオープニング見てから石橋に移動ですか?それとも時間的にどちらかは無理なのかな。
またよろしくお願いします。
by moto_tip_sp (2016-09-01 07:15) 

JUN1026

モトさん、コメントありがとうございます。
ようやく秋の気配を感じるようになりましたね。音楽と自転車の秋に出来ればいいのですが、どうなるでしょう。
11日は仰る通り、「大阪クラシック」と「ワンコイン市民コンサート」のWヘッダーです。広報ともうひとつ別の役割りを頂いているので阪大は外せません。後ろ髪を引かれつつ、「第1公演」後すぐに石橋まで走ります。
ご一緒出来る時間は短そうですが、よろしくお願いします。
by JUN1026 (2016-09-01 19:24) 

荻原哲

中口広報部長殿、いつも格調高い文章での広報ありがとうございます。これからのコンサート、アップデートしました。来年12月まで(9月を除いて)全部埋まりました。それもすごい演奏家たちです。
by 荻原哲 (2016-09-18 11:47) 

JUN1026

萩原代表さま、コメントありがとうございます。
多くの方に理解して頂きたくて、「格調高く、敷居は低く」、「売声高く、腰は低く」をモットーにしているのですが、残念ながらまだまだ表現力、文章力が及びません。
筆が遅く、コンサートのレヴューも遅れがちで、申し訳ありませんが、稚拙ながらも継続することでテクニックが多少なりとも向上するかと考えています。

それにしても、すごいラインナップになりましたね。
来年11月の佐藤さんはライフワークにされているシューベルトでしょうが、松尾さんのトランスクリプションと高橋さんにソプラノが絡むのが想像が及ばなくて、それはそれで楽しみです。
詳細が決定次第、こちらでも告知させて頂きたいと思いますので、こっそりお知らせください。
by JUN1026 (2016-09-18 23:55) 

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