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京町家で(お昼寝)ガムラン [音楽のこと]

美術館「えき」KYOTOでの絵画鑑賞を終えて、午後は京都御苑近く、中京区新烏丸通竹屋町上る東椹木町にあるBonjour!現代文明という貸会場・イベントスペースに向かいます。


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大正三年に築造されたという京町家をほぼそのままにレンタルするBonjour!現代文明を会場に、昨日と今日、2日に渡って催されるのが「町家でまったりジャワ」というイベントで、インドネシアジャワの、カワイイとオイシイが幾つも並べられて、それにガムランの演奏がコラボレーション。
ワタシのお目当ては勿論、Nanang&Tidak Apa-apaによるジャワ・ガムランのライヴ・パフォーマンスなのですが、それは6日夜と7日お昼の2ステージで、夜は伝統の「ワヤン・クリ(影絵芝居)」、昼はジャワのハーブドリンク「ジャムウ」を頂いてのシエスタ・ライヴ?!

Nanang(ナナン)ことAnanto Wicaksono(アナント・ウィチャクソノ)さんが操演される人形芝居は幾度となく拝見して、その見事さ、面白さは間違いのないところで、場所柄と時間帯からインドの古代叙事詩をテーマにしたワヤンは多分オトナ向きになることが予想されて、そちらも観てみたかったのですが、時間的に無理。
女性三名・・・西田有里さん、松田仁美さん、近藤チャコさん・・・で構成される変幻自在ガムラン・ユニットTidak Apa-apaのフレキシブルなアンサンブルも何度も聴かせて頂いて、今やオッカケかしらというくらい?
実は、この4人、先達てはDharma Budaya名義で、万博記念公園内「みんぱく」での『音楽の祭日』にご出演されておられて(→記事参照)、その前は岸城神社での『ジャワ舞踊奉納公演』のメンバーにも連なっておられて(→記事参照)、月に一度開催されるジャワ・ガムランのワークショップ「日曜ガムラン」では優しく(?)ご指導して頂いて、その発表会(?)、Dharma Budayaが本拠地とする大阪大学の大学祭ではご一緒に演奏させて頂いて・・・。ほんとに、心からガムランを愛する方々で、池田市でのアジア交流イベント(→記事参照)や大阪市中津でのライヴ(→記事参照)も拝見しましたね。

今日の『お昼寝ガムラン』は、不思議な薬湯「ジャムウ」を飲んで、そのリラックス効果から眠りへと誘われて、うたた寝しながら演奏を聴こうというもの。
一昨年「急性胃腸炎」で昏倒してから未だに胃腸が腫れたまま。夜の京都は他にも誘惑が多過ぎて、夜遊びするよりジャワのハーブドリンクと伝統音楽で癒されながら午睡を貪る方がカラダには良いでしょう・・・と。

京都御苑(御所)に近いとはいえ静かな住宅街にひっそりと佇むBonjour!現代文明は表に目立ったディスプレイも無くて、自転車だったら勢い余って通り過ぎちゃいそうな趣き。二階部はオーナーさんの自宅でもあるらしい。
その引き戸を開けると、凄く懐かしい感じとちょっとだけ異界感!!
奥の台所へと通じる通り土間をカーテン状のバティック生地で区切って、その手前側、店の間横に雑貨品・・・アクセサリーやバッグなどの小物が並び、店の間にもバティックやそれから作られた衣料品・・・主に女性モノ?・・・が並んで、そこに上がって奥を伺うと昨夜のワヤンで使っていたであろう演台が置かれて、その向こうはもう坪庭。
重く嵩張る楽器類は何処かに片付けられているようで、演奏を担当されるメンバーさんたちもお客様のお相手をするやら台所で調理をされておられるやら、ライヴ前の緊張感よりまさに「まったり」した様子で、一層に実家感高し。ワタシが若い頃に・・・今も実家は残るのですが・・・過ごした堺市も旧家が幾つもあって、似たようなレイアウトのお宅にお邪魔したことも多々あって、ノスタルジーと帰省した感がハンパない。なんなら、台所に向かって、「ねーちゃん、ハラヘッタから、メシィッ!!」と呼ばわってしまいそうな。

そうそう、美術館からここまでの間でランチを摂らなかったのは、こちらで振る舞われるエスニック・フーズがあってのこと。
ソトスープ」と「エス・チャンプル」、それにジャワ・ティーやコーヒー、少しお菓子も置かれているのでしょうか。
とりあえず、腹ペコ、ペコちゃんなので、「ソトスープ」と「エス・チャンプル」を一気に頂きます。

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極優しい風味のチキンスープに、コメ、春雨、キャベツ、等々。それにカリカリに揚げたオニオン・チップスと辛みのサンバルをトッピング、レモンを絞って。サンバルの辛さがどの程度か分からなかったので、茶匙ひと掬いに抑えたのですが、もう少し追加した方が刺激があっていいのか、この程度の方がスープ本来の優しさが味わえてよかったのか、そこは微妙なところですが、スープは「まったり」というより、ほっこりとした滋味。五臓六腑に沁み渡る。

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ココナツミルクと牛乳の、こちらも優しさのスイーツ、「エス・チャンプル」。
ほぼ沈殿しちゃってて分かり辛いのですが、赤と緑のチュンドゥルに黄桃、マンゴー、たっぷりのタピオカ。
♪ミルキーはママの味ィ〜♪よりまだ優しい甘さでグランマかしらン(?!)と思うくらいに優しい風味。

締めにお茶を頂こうと思いつつ、このあと「ジャムウ」が振る舞われることを考えると、その後に目覚めのお茶の方がいいのかしらンと思っているうちに忘れちゃって・・・。

で、プロジェクタを使った、「ジャムウ」についての説明会が始まります。
ご解説くださるのは、東京・神田でジャムウ専門店テテスマニスを営んでおられるお方。
インドのアーユルヴェーダを起源とし、ジャワでは古くから伝わる、ウコンだとかショウガをベースにインドネシア周辺原産の薬用植物をブレンドし、症状に応じた薬効が得られる健康飲料とのことで、本来はチェックシートで体質をチェックしてそれに応じたレシピを作って頂けるそうなのですが、今日はその体質相談とともに、お昼寝用の睡眠導入薬的なレシピでの「ジャムウ」が振舞われる。

その説明会が終わって、テーブルも片付けられて、見慣れたガムラン楽器がレイアウトされて、いよいよお昼寝ガムランの開演・・・なのですが、その睡眠導入薬的な「ジャムウ」が配られた時からすでに眠かったりもして。
というのも、自転車ロードレースの最高峰「Tour de France」が昨日開幕し、その実況放送も深夜まで及んで、今朝は早くに起きて自分で朝食のフレンチ・トーストを用意してから京都まで出向いて、ミュージアムで「Les aventures du nerf optique(視神経の冒険)」、眼と脳細胞を酷使して、それからここまで来て、「ソトスープ」と「エス・チャンプル」でお腹が満たされて・・・。畳に座っているだけで、寝ちゃう?!
実家の和室に戻っただけでうたた寝しちゃう今日この頃。畳が睡眠導入剤? そンなら、「ジャムウ」要らんがな!?

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照明が殆ど消された中に配られた「ジャムウ」。色め的には如何にも薬効がありそうな・・・、これは明るさのせいもあって・・・、深い色。
クチにすると、フルーツ系の甘さの後をジンジャー系のピリッとした辛味が追いかけて来る。飲み進むうちに身体の奥底からジンワリと熱くなってくるような。
交感神経に作用してリラックス効果が得られるとのことでしたが、ガムランの演奏が始まって、最初の歌モノメドレー、ジャムウ売りの娘やジャムウの効能を歌った楽曲こそ聴いていた・・・はずで、その後のインストゥルメンタルの楽曲に及ぶとそれはまるで微睡みの中のBGM、朧気で、不分明で、不明朗で、曖昧で、模糊たる、幽かな、仄かな記憶・・・しか無い。
細長過ぎる(?!)御御足を投げ出して、上半身は床の間横の柱に預けて聴いていたはずが・・・、気がついたら、アタマはお座布を枕にして、カラダはべったりと畳の上。さすがに、混み合っているので、大の字にはなってない。細長い「I」の字?!
ガムランの楽音は子守唄。一番前、手を伸ばせた楽器に届きそうな位置にいて、木製台や筒型の共鳴管から畳に伝わる音圧が振動となって、背中のツボをマッサージしてくれているようなヒーリング効果。癒され過ぎ?
カルテット編成で、太鼓のタッチも控えめに抑え、サロンやグンデルも優しく甘いサウンド。金属製の楽器とは思えないくらい、ラヴリーな声音。少人数に抑え、節目を作る楽器(クノンやクンプール、ゴン・アグン)が無くて、揺蕩うような音構成、アレンジメントになっていたのが、効果的だったのでしょうな・・・とアナリーゼするのも余計ですな。
演奏がひと通り終わって、締めのご挨拶で眼が覚めちゃったのですが、もう少し長く続いていたら、多分、イビキをかいて爆睡必至!?
結局、演奏は半分ばかり聴いてない?! いやいや、背中で感じておりましたよ。

眠気に負けて、写真を撮り忘れたのだけが後悔すべき点でしょうか。
それと、今更、女性モノ、男物なんて気にはしないのですが、さすがにサイズが、ねェ。アクセサリー類もちょっと可愛い過ぎ?! 次はおじさんの物欲をそそるような物品も並んだら嬉しいかなァ。
それでも、インドネシアン・フーズに健康ドリンク、嫋やかガムラン演奏で、楽しませて頂いた・・・というより癒して頂いたひとときでした。
次回があれば、もちろん伺います。ええ、オッカケですから。


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