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「大阪クラシック2018 第48公演」 [音楽のこと]

今日は平日であるにも関わらず、「大阪クラシック2018」の第5日目で、お目当の公演があるので、お仕事をおサボりしての街遊び。

お目当ては大阪市中央公会堂 中集会室での「第51公演」。
毎年用意されるピアノ・スペクラキュラーなプログラムで、ピアノを3~4台並べて管弦楽からトランスクリプションされた演奏が披露される。今回もマエストロ大植がピアニストとしてクレジットされているのだけれど、演目はモーツァルト3台のピアノのための協奏曲 へ長調 K.242」・・・、あら、アレンジ無しの正攻法で来ましたか。

まァ、それは後ほどとして、せっかく有給休暇を使って音楽祭を楽しむのですから、それ1公演だけじゃあつまらない。朝一番の公演から巡りましょう。

今日の最初は、11h00開演となる、ヴィアーレ大阪4階ヴィアーレホールでの「第48公演」。
ファゴット日比野希美ヴァイオリン小林亜希子ヴィオラ米田舞チェロ林口眞也の4名で、ドゥヴィエンヌファゴット四重奏曲 第3番 ト短調 作品73-3

中央公会堂への移動時間、中食を摂ることを考えると、コレ。
ホテル内のホールで、無料であるにも関わらず座席も相当数用意されて、ゆっくりしっかり観覧出来る。
そして、「第51公演」がモーツァルトなので、”フランスのモーツァルト”ことフランソワ・ドヴィエンヌ、優雅で華麗な連携と致しましょう。

本町まで下って、ヴィアーレ大阪。2000年に開業されたシティホテルで、その4階には会議、セミナー用のホールがあって、大きい方が「第48公演」で使われるヴィアーレホール
10h30開場、11h00開演。ワタシが10h15くらいに4階まで上がってみると、既にそれなりの行列が・・・。皆さん、熱心なことで。

開場時間となって、ホールに通され、無事に座席も確保出来て、開演を待つ。
そして、開演。

今日居並ぶメンバーは全員大阪フィルハーモニー交響楽団所属で、過去2回、すでにドヴィエンヌ作曲「ファゴット四重奏曲」の「第1番 ハ長調 作品73-1」と「第2番 へ長調 作品73-2」は演奏済み。今日は最後の、「第3番 ト短調 作品73-3」。

フランソワ・ドヴィエンヌ(François Devienne 1759年01月31日 - 1803年09月05日)はフランスの作曲家、木管楽器奏者、パリ音楽院でフルート教授も務めたお方。
その生涯は、♫バラは バラは 美しく散るゥ~♫なフランス革命~第一共和政の時代にあって、フランス防衛軍軍楽隊所属の軍曹からパリ音楽院教授に転職。そのメロディのように、優雅に華麗に時代の波を乗り越えた・・・のでしょう、多分。
現在パリ市内に於いてイル=ド=フランスが主催し、2010年に開始された音楽教育プロジェクト「Démos(デモス・Dispositif d’éducation musicale et orchestrale à vocation sociale)」みたいなことを200年前に実践しておられて、その功績からパリ音楽院で教鞭を取ることになったのでしょうな。
主に管楽器のための器楽曲を300曲以上作曲し、先生らしくフルート教則本も上梓。
アマデウス・モーツァルトより4つ年下で、ほぼ同じ時代を生きて、曲調もどことなく似ているような・・・。モーツァルトも短命なら、こちらの先生も44歳で過労死(と言われている)。そーいうところまで似ているのン。この時代、法律や制度、暦や度量衡まで変わってしまって、その変化についていくのも大変だったのでしょう、多分。

第48公演」で取り上げられるのは、フルートではなく、ファゴット(バスーン)をフィーチャーしたカルテット。
イタリアやドイツではファゴット(fagotto)、フランスや英国ではバスーン(bassoon)と呼ばれる長大な木管楽器。二つに折られていて伸ばすと3メートル近い長さがあって、オーケストラでは主に低音部を受け持つが、小気味好く歯切れのいい演奏が可能で、管弦楽では印象的なフレーズを担当し、室内楽でも用いられる。

似ているようでいて、モーツァルトよりソフィスティケイトされて都会的? というと、フランス贔屓なワタシの偏見? アマデウス・モーツァルトは華やかさの中の哀感を感じさせるが、”フランスのモーツァルト”の方はより都会的な憂い。特に「第3番」はト短調で、余計にそう感じるのでしょう。
天才と秀才・・・というより、かたやパトロンの依頼で作曲する職業作曲家で、もう一方は子供や生徒さんの指導向けに作曲される教育者、そういう違いもあるのでしょう。

今日の4名の演奏はというと・・・、日比野希美さんが演奏されるファゴットの活躍は言うまでもなく、弦3台もよく響いて、バランスもよく、特に驚いたのはヴァイオリン
日曜日の「第6公演」でも聴かせて頂いた小林亜希子さんのヴァイオリン。その時は曲目も違ったのですが、同じホテルとはいえ、先日は高い吹き抜けがあるアトリウムで、今日は音楽用ではないにしろしっかり閉ざされた適度な大きさのホール。同じ演奏者で(多分)同じヴァイオリンでこうも響きが違うのかと感じ入った次第。音楽聴くなら、特に繊細な楽曲なら、環境って大事。

アンコールは、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach 1685年03月31日 - 1750年07月28日)作曲「主よ人の望みの喜びよ」こと、全10曲からなる教会カンタータ「心と口と行いと生活で(Herz und Mund und Tat und Leben)BWV147」の「第2部 第10曲 コラール合唱イエスは変わらざるわが喜び(Jesus bleibet meine Freude)』」。様々なアレンジメントがある中で、ファゴット・カルテット・ヴァージョン。
いや、癒されました。

結構なお手前で・・・と痛感した後、早いランチを摂って、急ぎ「第51公演」が予定される大阪市中央公会堂 中集会室に向かいます。
こちらは、マジでお祭り騒ぎ?! 一種異様な盛り上がりで・・・、大フィーヴァー!?

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