南 杏佳(Pf)マグノリア・サロンコンサート [音楽のこと]
今日の「マグノリア・サロンコンサート」は南 杏佳ちゃんのピアノ・ソロ。
きょうかちゃんは、うちのとらさん(仮)と同い歳の1988年生まれ。新進気鋭どころか、現役の女子高校生。
聴かせて頂くと言うより、同い歳の子を持つ親として、「ガンバレッ!!」という親心、父性が先立ってしまって・・・。
小指、立ってる(笑)
逸翁美術館、マグノリア・ホールまでは自転車で。駐輪場にそれを停めて、開場前の時間を館内の喫茶室IAMで過ごして、コンサートまでの時間をつなぐ。
Steinway & Sons B211 脚線美の誘惑(笑)
開場が13:15、開演が14:00。受付を済ませて、席を確保しておいてから、タバコを2本灰にしたら、ちょうどいい時間。
ミヨゾティス・ブルーも鮮やかに南 杏佳ちゃんがホールに現れて、STEINWAY B211に向かってスタンバイしたら、マグノリア・ホールに詰め掛けた約100名のオーディエンス(多くは親類縁者やお友達、ご学友?)に緊張感がざァッと伝播したような気がして・・・。
序開はベートーヴェン「ピアノ・ソナタ 第26番 変ホ長調 作品81a」。楽聖さまのいわゆる"苦悩を突き抜け、歓喜に至れ"系の楽曲で、広く知られる『告別』のタイトルは本来は「第1楽章」に対して。「第2楽章」は『不在』で、「第3楽章」は『再会』。その感情の変化をどう表現するか。
きっちりと暗譜したスコアを追っている。音を外さないようにと、指先に全神経を集中させているのだと思うが・・・。
ピアニストは、他の演奏者と違って、弾きなれた自分の楽器を持ち歩くことが出来ず、ホールに用意されたピアノを使う。だから、そのピアノとの相性というのもあると思う。
弦を直接コントロールするストリングスや息遣いで音を作る管楽器と違って、機械的に打弦するピアノの場合、アタックやリリースに注意を払うのはもちろん、多く張られた弦、それを支えるフレーム、共鳴板となるボディがどう響くか。そして、ペダル・コントロールによって得られるダンパーの効果、サステインまで含めた、打鍵〜減衰までがピアノの音色。その会場に置かれたピアノの特性を理解して、理想的な音を作るのは熟練の技、経験を要すること。そう言った意味で、きょうかちゃんはまだ若い・・・、厳しく言うとこうなってしまう。
前日に青柳いづみこ先生の演奏を聴いているだけに、余計そう感じてしまうのかもしれません。いづみこ先生ときょうかちゃんの年齢差は・・・。
続く、シューマン「幻想曲 ハ長調 作品17 第1楽章」、スクリャービン「ピアノ・ソナタ 第9番 『黒ミサ』 作品68」、リスト「超絶技巧練習曲 S.139/R.2b 第9番 変イ長調 『回想』」でも、印象は変わらず。
曲間の立ち上がってのMCはきっちりしっかりしているし、練習も多くしているのは感じ取れる。あとは、多くのホールで、多くのピアノに触れて、その習得した技巧を披露する機会を得ることが大切なのではないかなァ。
アンコールのラフマニノフ「絵画的練習曲 『音の絵』 第2曲」が、ほっとしたのか、リラックス出来ていたように思う。
しかし、まァ、これからが楽しみなタレント。出来れば、毎年「マグノリア・サロンコンサート」を開いて頂いて、成長過程を見届けさせて貰いたいとも思う。
よそのお子さんでも、すごく緊張してしまって、肩が凝って、カタがコッて・・・、ちょっと疲れました。
しかし、まァ、よそのお子さんはしっかりしている・・・と思っちゃうよなァ。嗚呼。
コメント 0